三原色で色を作る

色の三原色という言葉を聞いたことがあると思います。

赤・青・黄色だけで他の色が作れてしまう、という話です。

 

今回はその色の三原色を使って、他の色を作ります。

 

うまく他の色を作ることができたなら、パレットに用意する色が大幅に削減できます。

 

なお、絵具はすべてホルベイン アーティスツ ガッシュ(Holbein Artists’ Gouach)を使用します。
不透明水彩絵具ですね。

 

 

3原色の紹介

今回使用する三原色はこちらです。

 

プライマリーイエロー(PY3,PY74)

プライマリーマゼンタ(PR122)

プライマリーシアン(PB15)

 

 

まず、先に赤・青・黄色と書いたのに、マゼンタ(ピンク)とシアン(緑よりの青)を選んでいます。

 

実は、一般的な赤色には黄色の要素が入っていて、それを取り除くとピンクよりの色になるのです。

また、青についても濃いめの青色には紫(ピンク)の要素が入っています。

それを外すとセルリアンブルーに近い色になります。

 

なお、(かっこ)内には顔料名を記載しています。

別の種類の画材でも、同じ顔料の色を使ったことがある方は、色のイメージがつくと思います。

 

特にPB15は影響力が強いことと、他の色との親和性が高い印象があります。

PR122はとても綺麗なピンクです。

この二つは、わたしのアクリル絵具のパレットにも入れている色です。

 

白・黒・セピアの紹介

上記に加えて、明るさを調整するために以下を選びました。

 

パーマネントホワイト(PW6)

アイボリーブラック(PBk6)

セピア(PBr6,PBk6)

 

明るさを調整するためにホワイト、ブラックに加えてセピアを選んだのは、単に黒を混ぜるよりセピアを使った方が自然な色合いになるように感じたからです。

 

ホルベインのプライマリーカラーには、プライマリーホワイトとプライマリーブラックという色が用意されていますが、今回手元になかったので使用していません。

それらを使うと、より色の純粋さを残したまま、明るさを調整できるかもしれません。

 

ホワイトの使用顔料は、プライマリーでもPW6なので同じチタニウムホワイトが使われていますが、プライマリーブラックはPBk7のカーボンブラックなのは気になりますね。

 

色を作る

それでは実際に色を作っていきましょう。

まずは、三原色だけで混色していきます。

最初にそれぞれの色を水で溶いて、イエローを紙の右上、マゼンタを下、シアンを左上に塗ります。

 

ここから、

 

イエローとマゼンタを混ぜてオレンジがかった赤。

(マゼンタの量をもう少し増やせばより綺麗な赤になると思います。ここら辺は混色する際のさじ加減です)

赤とマゼンタを混ぜて、ピンク目の赤。

イエローと赤を混ぜてオレンジ。

 

マゼンタとシアンを混ぜて紫。

紫とマゼンタを混ぜて赤紫。

紫とシアンを混ぜて青紫、ウルトラマリンブルーにも近い色になります。

 

シアンとイエローを混ぜて緑。

緑とシアンを混ぜて青緑。

緑とイエローを混ぜて黄緑。

 

というように作っていきます。

 

いかがでしょうか。

なかなか綺麗に他の色が作れます。

 

色が薄いな、と思われる場合は、混ぜる絵具の濃さを調整してみてください。

 

白を混ぜて明るくする

次にホワイトを混ぜて、色を明るくパステルカラーにしていきます。

先ほどと同じ要領で色々な色を作り、そこにホワイトを混ぜます。

画像のカラーチャートは、三原色だけ使った時と同じ配置にしています。

 

黒とセピアを混ぜて暗くする

次は、黒とセピアを混ぜて暗くしていきましょう。

 

まずは、黒を使ってみます。

黒の絵具は影響力が強いので、混色する際はほんの少しずつ混ぜるようにしてください。

 

次に、セピアで同じように混色します。

画像のカラーチャートを見比べてみると、黒を混ぜた方は全体的にくすんだ色になっているのに対して、セピアを使った方はもう少し綺麗に暗くなっています。

 

黄緑やイエローあたりがうまく茶色っぽくなっていますね。

 

セピアの中には茶色が含まれているので、当然ながら茶色っぽくするにはこちらの方が向いています。
シアン以外の色は、セピアを混ぜた方が自然な色になります。

 

おわりに

今回は三原色と白・黒・セピアを使って、色々な色を作ってみました。

 

プライマリカラーの三原色はなかなか優秀だと思います。

 

実はわたしたちの身近に、三原色と黒だけを使って様々な色を再現しているものがあります。

そうです。

プリンターです。

プリンターのインクは大抵、イエロー、マゼンタ、シアンとブラックなのです。

そう考えると、プリンターと同じ色を使って他の色を作るのは納得です。

 

わたしは実物や写真を見て描いたり、絵画の模写をするときに、今回の三原色を使うことがあります。

伝統色の混じった12色のチューブを絞るより楽ですし、三原色だけで描けてしまうからです。

 

興味がわいたら一度試してみてください。

今回のプライマリカラーでなくとも、同じ顔料を使えば他の画材でも再現できますよ。