こんにちは、北原 千です。

デジタルで描かれた絵。

つまり、
パソコンを使って描かれた絵って
よく見かけますよね。
アナログで描かれた絵を見る方が少ないかも
知れません。

今回は、
デジタル画の9つのメリット7つのデメリット
ご紹介します。

「絵を描こうと思うけど、
 デジタルにしようか迷っている」
という方の参考になれば幸いです。

9つのメリット

デジタル画の9つのメリットを見ていきましょう。

  1. 何度でもやり直せる
  2. 制作途中データを残せる
  3. 設備を揃えればランニングコストがかからない
  4. 小スペースで済む
  5. レイヤーを活用して簡単に塗れる
  6. 待たなくていい
  7. 素材を加工して使える
  8.  完全な複製が作れる
  9.  テクノロジーが日々進化している

1. 何度でもやり直せる

線を引いていたら曲がってしまった!
そんなことってありますよね。

アナログの場合だったら、初めから描き直すか、
画材によっては修正できます。

でも、パソコンで絵を描いていたら大丈夫。

「戻る」ボタンをクリックするだけで何度でも
やり直せるのです。

作品の色や線に悩んだ時でも、
「戻る」があれば色々な効果やバリエーションを
試せます。

自分が
「これだ!」
と思う作品を追求できるのです。

2. 制作途中データを残せる

デジタル環境で絵を描く時に一番気をつけないと
いけないのが、「保存」することです。

作業に夢中になって保存せずにいたら、
思わぬエラーでテータが消えてしまう……。
一度は経験したことがあるのではないでしょうか。

一方で、
「保存」の変えると、可能性が大きく広がります。

例えば、
線画の状態で保存して、色を塗った完成作品を
別のデータで保存するとします。

手元に、
・線画
・色ぬり完成
の二つのデータがある状態ですね。

ここで線画のデータを使って、さっきとは別の色
で塗れば、色違い作品の完成です。

アナログと違って、一から描き始める必要が
ありません。

これを応用すると、
キャラクターの表情や服が違う作品を
少ない手間で描くことができます。

3. 設備を揃えればランニングコストがかからない

デジタルで絵を描く場合、パソコンなどの機器を
揃えてしまえば、ランニングコストがほとんど
かかりません。
一部例外がありますが、それは後ほど。

アナログであれば、キャンバスや絵具、紙や筆、
ペン、漫画ならスクリーントーンなど。
ランニングコストが気になります。

デジタルにはそれがないのです。
設備を揃えてしまえば描き放題

ただ、
Photoshopなど、ソフトの中には月額(年額)の
使用料を払わないといけないものもあります。
買い切りのソフトもありますので、選ぶ際には
確認が必要です。

4. 小スペースで済む

デジタルで絵を描けば部屋が広く使えます

デジタルで絵を描くのに必要な道具は、
パソコン
ソフトウェア
ペンタブレット
だけです。

タブレットで描けば、
タブレット
専用ペン
しか要りません。

机の上だけで収まってしまうのです。

アナログでも鉛筆画やペン画であれば、
それほど場所を取らないのでは、と思われるかも
しれません。
アナログはラフや下絵など描けば描くだけ、
机の上が散らかります。
完成作品の保管場所も必要です。

一方、デジタルの作業場はパソコンの中。
どれだけ描き散らかしても、ごちゃごちゃする
のはデスクトップくらいなもの。

絵具で汚れることもありません。
部屋はいつだって綺麗に保てます。

5. レイヤーを活用して簡単に塗れる

ほとんどのお絵かきソフトには
レイヤーの機能があります。

レイヤーって初めて聞いた、という方は、
透明なフィルムのようなものだと考えてください。

例えばこのように使います。

(1) 白い紙に星空を描きます。
(2) その上に、透明なフィルム(レイヤー)
を乗せて、屋根と煙突を描きます。
(3) もう一枚フィルム(レイヤー)
を乗せて、サンタクロースを描きます。

そうすると、
星空の下、煙突から中に入ろうとしている
サンタクロースの出来上がりです。

レイヤーを使えば、色のはみ出しを
気にする必要がありません
下書きと線画でレイヤーを分ければ、
下書きレイヤーを非表示にするだけで、
綺麗な線画が出来上がりです

工夫次第で、手間を減らしたり
表現の幅が広がる機能
それがレイヤーなのです。

6. 待たなくていい

デジタルで絵を描けば、待ち時間が減ります。

「これを描きたい!」
と思えば、
パソコンの前でペンタブを握るだけです。

画材を買ってきたり、下地処理をしたり、
乾くのを待ったり……。
なんてことがありません。

時間のロスが少ないのです。
締め切りが差し迫っている時は、
特に助かりますね。

7. 素材を加工して使える

デジタルでは、写真などを素材として使えます

そのまま絵の中に配置すると違和感がありますが、
写真を加工してから配置すると、
筆で描いたような背景が作れるのです

また、小物や服の柄など、
細かく描き込まないといけないようなものも、
素材を使えば簡単にそれらしく描けます。

8. 完全な複製が作れる

デジタル作品の本体はデータです。
完全な複製品を無限に作ることができます

完全な複製というのはすごいことです。
アナログであれば、どれだけ丁寧に作っても、
完全な模写は作れません。
本物の作品を見てもらうには、
作品を持っていくか、
見に来てもらわないといけないのです。

しかしデジタルであれば、
インターネットを使って、ありとあらゆる人に、
本物の作品を見てもらえるのです。

9. テクノロジーが日々進化している

デジタル画の最大の楽しみは
「この先どう進化して行くか分からない」
という点ではないでしょうか。

個人のテクニックだけでなく、
ソフトウェアの進歩で、できることが大きく
広がっているのです。

作家の表現したいことをサポートする道具。
デジタルはそれを追求する画材です。

7つのデメリット

次に7つのデメリットを見てみましょう。

  1. 細密画が苦手
  2. 印刷すると劣化する
  3. 色選びが難しい
  4. 偶然性がない
  5. 三次元表現ができない
  6. 偽物という風潮がある
  7. 初期投資にお金がかかる

1. 細密画が苦手

上の画像はデジタルの画像を拡大したものです。
正方形のタイルが敷き詰められているように
見えますよね。
タイルのようなものはピクセルと呼ばれます。

デジタル画は1ピクセルが最小単位になります。
線の太さは、1ピクセルの大きさによって決まります

細密画では細かいところまで描き込みます。
線の細さが命です。

細い線を描くには、
ピクセルをできるだけ縮小して、
タイルのカクカクを見えないようにします。
そうすると、全体のピクセル数が多くなり、
どうしてもデータが大きくなってしまうのです。

2. 印刷すると劣化する

デジタル絵を描く時、
わたしたちはモニター越しに作品を見ています。

ですが、
印刷すると、モニターで見ていたような
仕上がりにはなりません。

思っていたよりも、ずっと線が太く印刷されて
しまったり、色がくすんだようになります。

線の太さは、解像度を高く設定しておけば
大丈夫です。

一方、色の再現はとても難しいのです。
それは、モニターと印刷では色の作り方が
違うからです。

モニターは、赤・緑・青のライトを点けたり
消したりすることで色を表現しています。
(光の三原色)

一方印刷では、シアン・マゼンタ・イエローの
インクを混ぜることで色を表現するのです。
(色の三原色)

「光の三原色」と「色の三原色」では、
得意な色や不得意な色、
表現できる色、できない色も違います

デジタルは光の三原色で描きますから、
印刷で出せない色があるのです。

3. 色選びが難しい

デジタルとアナログでは、色の作り方が違います。

アナログでは、チューブの色を混ぜたりして、
好きな色を作ります。
色の幅は限定されているので、簡単です。

デジタルでは、無限の色の中から、
欲しい色を選ばないといけません
これがとても難しいのです。

デジタルで使うパレットを見てみましょう。
(一例です)

ここには、色が無限近くに存在ます
この中から、好きな色を選ぶのです。

もし、「紫色が欲しい!」と思っていても、
これだけ幅広い紫色を前にすると、
どれを選んだらいいか分からなくなって
しまいます。

4. 偶然性がない

デジタル画は計算の世界です。
手元が狂っても「戻る」で簡単にやり直せます。
そのため、正確性を追求するのに向いています

一方で、偶然性がありません。

滲みだったり、特定の混色による発色だったり、
筆の毛の一本一本が生み出す独特の線など、
偶然が関係する描き方は向いていないのです。

5. 三次元表現ができない

デジタルで描かれた絵は、完全な二次元です。
ちょっとした凹凸もありません。

もし、一部でも三次元的な表現をしようとすると、
通常のお絵かきソフトでは対応できません。

逆に、アナログは三次元の作品になります。
筆のタッチや、絵具の盛り上がり、
紙やキャンバスの凹凸など、完全な平面には
なりません。

デジタルの二次元性は、モニターで見るときは
とても綺麗に見えます。

ただ、部屋に飾ろうと印刷して見ると、
真っ平らなことが気になります。
その状態でアナログ作品と並べると、
平面的すぎて、存在感が薄くなってしまうのです。

デジタル画を印刷するときには、
少し凹凸のある紙やキャンバスにプリントして、
三次元的な感じを持たせると存在感が
アップしますよ。

6. 偽物という風潮がある

原画があるアナログ作品と比べて、
無限に複製できてしまうデジタル画は、
「偽物」と思われる風潮が未だにあります

アナログであろうが、デジタルであろうが、
作家が思いを込めて作った作品であることに
変わりありません。
ですから、デジタルだから偽物という考えは、
ナンセンスです。

もし、デジタル作品を否定的に言う人がいても
気にしないようにしましょう。
人の好みはそれぞれです。
あなたはあなたの作品を追求すればいいのです。

7. 初期投資にお金がかかる

デジタルで絵を描くには、
道具を揃えるのにお金がかかります。

少なくとも
パソコンとペンタブ、
お絵かきソフト。

タブレット端末を使う時も、
専用ペンやソフトは必要です。

全て揃えるとなると、ある程度のお金が
かかります。
初期投資をしてしまえばタダで描けますが、
「ずっと描いていけるか分からない」
という人には、二の足を踏んでしまう金額です。

まとめ

今回はデジタルで絵を描く場合の、
メリットとデメリットをご紹介しました。

端的にまとめると、デジタルの特性は効率化です。

アナログで描こうとすると時間のかかる作業が、
レイヤーなどの活用で短時間化できる。
また、正確な直線や円、幾何学模様も
簡単に作り出すことができます。

逆に、
アナログで同じくらいの早さで作業が出来る人、
効率化を必要としない人にはあまり向いていない
かもしれません。

ただ、最終的には作家の好みです。

デジタルで描きたいんだ!
と言う方は、デジタルで描きましょう。

デジタル環境も画材の一つです。
絵を描く時、どんな画材を使うかは、
誰かに言われて決めることではありません。

何を言われようが、気にしないようにしましょう。
どんな画材を使っても、
文句をつける人はいるのですから。

おわりに

実は、わたしはあまりデジタルを使いません。
デジタルで描いた作品もありますが、
今ではアナログで描いています。

そのため、
この記事を書くにあたって、
デジタルで絵を描いている知り合いに
インタビューしました。

わたしが思いつかなかったメリット・デメリット
を教えてもらいました。
それらはこの記事に反映しています。

 

最後に、
デジタルもアナログも、
絵を描く道具であることに変わりありません。

好きな画材を見つけて、楽しく描きましょう!
楽しく描けることが、一番大切です。