現在、国立民族学博物館で開催中の『特別展 先住民の宝』
世界各地の民族に関するモノを収蔵する国立民族学博物館(みんぱく)が、世界8地域の民族と、アイヌの『宝』を集めた特別展です。
アイヌの展示エリアでは、週間ヤングジャンプで連載中の『ゴールデンカムイ』の原画も一緒に展示されています!
今回は、特別展の見所とオススメをご紹介します。
もくじ
特別展について
場所:国立民族学博物館
期間:2020年10月1日(木)〜12月15日(火)
時間:10時00分〜17時(入館は16時30分まで)
新型コロナウイルス感染症対策のため、事前のオンライン予約があります。
オンライン予約をしなくても、来館時に名前や連絡先等を記入すれば当日でも入場できます。
建物の入り口に名前や連絡先等を記入する紙が置いてあるので、そこで書いて係の方に渡しましょう。
今回の見所は、
- ゴールデンカムイとアイヌ展示のコラボ
- 世界8地域の先住民
の2つです!
ゴールデンカムイがアイヌ展示とコラボ
今回の見所の一つが、ゴールデンカムイとのコラボ企画です。
会場の2階の大部分が原画とアイヌのエリアになっています。
原画展示ということだったので、実際に見るまでは「会場の一部に原画展示のコーナーがあるんだろうな〜」くらいに思っていました。
ところがアイヌのエリアに入ってみると、ゴールデンカムイの原画とアイヌの宝が1対1のセットで展示されていました!
アイヌの展示物一つに対して、ゴールデンカムイでその道具や衣装が登場しているシーンの原画が展示されています。
原画のシーンが、アイヌの展示物の解説になっているのです。
原画で解説を読みながら、現物を見る。
ゴールデンカムイと展示物が一体となっていて、わかりやすくアイヌ文化が学べます。
ちなみにアイヌについては、ほぼ全ての展示物が原画とセットになっているので、とても見応えがあります。
原画の枚数も多くて、博物館の展示に慣れていなくても楽しいですよ。
世界8地域の民族の宝エリア
1階部分は、世界8地域の先住民の宝が展示されています。
- 北欧 サーミ
- カナダ 北西海岸先住民
- アフリカ サン、ソマリ
- グアテマラ マヤ
- ネパール アーディバーシー
- 台湾 タオ
- マレーシア オラン・アスリ
- オーストラリア アボリジニ
それぞれが小部屋に分かれているので、8個の小部屋を見ていく形ですね。
ちなみに、入り口でもらえるパンフレットはスタンプラリーになっていて、各エリアで1個ずつスタンプが集められます。
スタンプの絵柄がこっていて面白いですよ。
結構スタンプを集めている人が多かったです。
北欧 サーミ
北欧のサーミの展示では、様々なナイフを中心に道具などが展示されています。
生活の中でナイフがどれほど重要なのか、文章と映像で解説されているのでわかりやすいです。
カナダ 北西海岸先住民
北西海岸先住民のエリアでは、木彫りの彫刻や生活道具、儀礼用の品々が展示されています。
ここでも解説映像が見られます。
アフリカ サン、ソマリ
アフリカの展示では、狩に使う毒矢や、絵画、儀式に使う衣装や道具などが見られます。
映像が多く、狩の様子、病気を払う儀式、民族の画家、ラクダを使った引越しなどが見られます。
ラクダの剥製も展示されているので、インパクト抜群ですね。
グアテマラ マヤ
マヤの展示では、有名なマヤの織物が見られます。
あの独特のデザインの衣装だけでなく、デザインがファストファッションに使われている問題についても取り上げられています。
ネパール アーディバーシー
ネパールのエリアでは、宗教画や、生活、儀式の道具などが展示されています。
大きく展示されているネパールの地図を見ると、少数民族が分かれていて驚かされますよ!
台湾 タオ
タオは台湾の原住民です。
舟や飾り物、家の模型なども展示されています。
舟の進水祭の映像があるのですが、ふんどし姿で行われていて、なんだか日本の祭りに近いものを感じますよ。
マレーシア オラン・アスリ
オラン・アスリの展示エリアでは、見事な木彫りの彫刻が多数展示されています。
一本の木から掘り出されたであろう彫刻は、インパクトのあるデザインなのですが細部の作りが丁寧で見事です。
黒っぽい光沢のある物が多く、美しいですよ。
オーストラリア アボリジニ
アボリジニの展示では、有名な点描の絵画がたくさん見られます。
伝統的なデザインの中に描かれた時代のテーマが反映されていて、現在とのつながりを感じる展示内容です。
物販コーナー
展覧会のお楽しみ、物販コーナーでは通常の特別展グッズのほか、海外の露天で見かけるようなお土産物も売っています。
ちょっとした旅行気分ですね。
また、ゴールデンカムイの単行本もしっかり並んでいます!
専門的な関連書籍もあるので「それぞれの先住民に興味が出てきた!」という方にもオススメです。
みんぱくの特別展は、研究目的で来る人も多いんですよ。
今回も、どこかの大学のゼミの方々が来られていました。
時間があれば常設展も!
今回の特別展のチケットがあれば、常設展も見られます。
実は、みんぱくの凄さは、この常設展にあるんですね。
常設展の展示会場に入ると分かるのですが、とにかくスケールが大きい。
広い! 大きい! すごい!
建物も広ければ高さもあるんです。
その膨大なスペースに、所狭しと世界中の民族の展示物が並んでいる。
小さいものは豆粒から、大きいものは神輿とかねぷたとか家とか…。
一つ一つを見ていると、到底1日では見終われません。
めちゃくちゃ面白いので、特別展の後は常設展を覗いてみてください!
あの密度の展示を見ないで帰るのは、本当にもったいないです。
まとめ
今回は、国立民族学博物館(みんぱく)で開催中の『特別展 先住民の宝』についてご紹介しました。
見所は、アイヌ展示とゴールデンカムイのコラボ、そして世界8地域の民族展示です。
個人的なオススメは、北欧 サーミの展示です。
北欧の先住民は全然イメージできなかったので、とても勉強になりました。
みんぱくの展示の全てに言えることですが、難しさはゼロです。
わかりやすくてカラフルで、見ているだけなのに体感的なところがあるのですね。
もちろん専門的な内容もあるのですが、それを感じさせない特別展です。