油彩道具

モチーフ選びから下描きまででは、油絵具を使う前段階の進め方について書きました。

今回は油絵具を準備するところから、実際に塗っていくコツまでお伝えします。

 

油絵具を用意する

まずは油絵具を使うために、道具を準備します。

どんな道具を揃えたらいいかについては、これだけあれば描けるー油絵具ーを参考にしてください。

 

キャンバス

モチーフが見えやすく、描きやすい位置に配置します。

右利きの方は、自身からみてモチーフがやや斜め左、キャンバスがやや斜め右に配置するのが便利です。

左利きの方は逆の位置ですね。

 

パレット

基本色は毎回パレットに配置します。

 

赤いリンゴを描く場合でも、青色などを混色することもあります。

思わぬ色を使いたくなることもありますので、不要だと思っても各色、最低10色くらいはパレットに出しておくことをおすすめします。

 

絵具の量も、ちょびっとではなく、親指の第一関節くらいの量を出しておきましょう。

描いているときに絵具が足りなくなるのは嫌なものですし、たっぷり使った方が雰囲気が出ます

 

色の配置は好みです。

わたしは

白、黄色、オレンジ、赤、茶、紫、青、緑、ピンク

という並びで使うことが多いです。

 

油壺

絵具の油分を加えたい時に使います。

 

少量のペインティングオイルを入れておきます。

こちらは絵具と違い、少ない量をキープして、なくなったら継ぎ足して使います

 

テレピンやペトロールのみの筆洗がない場合は、筆を洗うときにも使います。

絵具を拭った筆にペインティングオイルをつけては拭う、ということを繰り返してきれいにします。

 

キャンバスの大きさにもよりますが、6号あたりが便利です。

複数本使う場合は、瓶などの筆立ても用意しておきます。

 

キャンバスの絵具を拭うときに使います。

小さめに切って、すぐ手にできる位置に置いておきます。

 

新聞紙や雑誌などいらない紙は、筆などについた絵具を拭うのに使います。

筆の色を変えるときは、毎回筆をきれいに拭って、洗います。

絵具を拭き取るだけでなく、筆洗のオイルも新聞紙等で拭き取ってから新しい絵具をさわります。

紙類はよく使いますので、ある程度量がある方がいいですよ。

すぐに使えるように、かたわらに広げておきましょう。

 

筆洗(描画中に使う用)

テレピンやペトロール100%の筆洗があれば、新聞紙等のそばに用意しておきます。

 

市販のブラシクリーナーには油を溶かす成分が含まれているため、絵具の色を変えるときはこちらの筆洗を使います。

この場合も、必ず新聞紙等で絵具をしっかり拭き取ってから使うようにしてください

それをやらないで直接絵具を洗っていると、筆洗がすぐに汚れてしまいます。

なお、この筆洗がないときは、ペインティングオイルで絵具を落とします。

 

油絵具の使い方・塗り方

油絵具を使うときは、はじめに筆に少量のペインティングオイルをつけます。

 

次にキャンバス全体を把握して、大まかに色を置いていきます。

明るい場所より、少し暗めの中間にある色から塗っていきます

 

油絵具を使って立体的に描くときは、暗い色の上に明るい色をのせてなじませます。

こうすると、簡単に立体的な絵が描けます。

水彩は、明るいところから塗り始めて、暗いところを最後の方に塗ることが多いので逆の手順ですね。

 

暗い部分を塗るときは、黒色を使わないようにしましょう

黒を混ぜて影の色を作っていると、どれも同じような色になってしまいます。

 

また、影といっても、どれも黒いわけではありません。

モチーフが目の前にある場合は、その影をよく観察してみます。

そうすると、影の中に紫や青色、赤色やときには黄色など、様々な色が含まれていることが分かります。

いろんな色で影を表現した方が、鮮やかな絵になりますよ。

 

ちなみに、わたしは黒色は黒髪や目のみに使います。

こればっかりは、黒色でないと締まりません。

逆に、他のものは黒を使わずに塗っています。

 

黒っぽい色がほしいときは、ウルトラマリンブリーとディオキサジンヴァイオレットにフタログリーンを混ぜると、とても暗い色が出来ます。

上記に加えて、アリザリンクリムソンやバーントアンバーを入れたりして、色を調整したりもします。

 

大まかに色が置けたら、だんだんと細部の色の調整や描き込み、光の追加などを行います。

この段階では、どうしても一つのモチーフばかりを見てしまいますので、ときどき立ち上がって、離れた場所から絵を見てみます

バランスをチェックしながら描き進めましょう。

 

修正したいときや、塗りすぎてしまったときは、布で拭けば絵具がごっそりとれます。

完全にきれいにすることは出来ませんが、上から塗り重ねる分には十分きれいになりますよ。

 

乾かす

描いている最中でも、キャンバス上が塗れた絵の具ばかりで、それ以上描き進められなくなったら、いったん乾かします。

手で触って付かなくなる位まで乾かしましょう。

その時期の気温にもよりますが、夏だと早ければ一日、冬場だと早くても三、四日かかります。

 

このとき、キャンバスに向かって自分が描いていた目線の位置から、モチーフの写真を撮っておきます

花や果物など、形や色が変わってしまうモチーフであれば、次回からは写真を見て描いていきます。

鮮度を気にしなくていい場合も、次回の配置の参考のために、写真がある方が便利です。

 

何度か塗り重ねて、これ以上描き込むところがない、このバランスがいい、と思ったら完成です。

 

ポイント

油絵具に限ったことではありませんが、

 

  • 完璧を求めない

完璧を求めるといつまでたっても終わりません。

そもそも、絵具の色は限られていて、モチーフをそっくりそのまま描き写せるわけではありません。

再現度よりも、「絵」として、自分が望むものが描けているかを重視する方が、面白い作品になります。

 

  • 一部分にこだわりすぎない

こだわることは大切です。

しかし、こだわりすぎるために他の部分との調和が崩れてしまっては、また修正するはめになってしまします。

 

  • バランスを大切に

一部がよく描けていても他の部分がいまいちでは、全体的にいまいちに見えてしまいます。

力を入れるところと、力を抜いてあっさり仕上げる場所はありますが、全体のバランスを第一に描いていきましょう。

 

おわりに

油絵具は、水の代わりに油を使っていること、乾くのが遅いことに慣れれば普通の絵具と変わりません。

むしろ、乾くのが遅いので拭ってやり直したり、乾いても上から簡単に修正できるので、使いやすい画材だと言えます。

 

次回は、油絵具の片付け方をお伝えしたいと思います。

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