トレースに使う道具

こんにちは、北原 千です。

下書きを別の紙に清書する時には、

  • トレース台(トレーサー)
  • チャコペーパー
  • トレーシングペーパー

を使用する方法があります。

それぞれに便利なところと不便なところがあります。
今回は、それらを比較してご紹介したいと思います。

トレース台(トレーサー)

トレース台 トレーサー

下書きを別の紙に清書するとき、
一番有名なのがトレース台を使うやり方です。

 

トレース台は、透明なアクリル板の下に
LEDライトが入っている板の形をした道具です。

昔はLEDライトではなく蛍光灯を使っていました。
そのため、板ではなく箱型で、
まさにトレース「台」という形でした。

 

使い方はとても簡単です。

トレース台の上に、
下書きの紙と清書用の白い紙を置きます

その状態でトレース台のライトをつけると、
下書きの線が透けて見えるのです。

鉛筆やペンで下書きの線をなぞると、
綺麗な線画の出来上がりです。

 

アナログで漫画を描かれる方がよく使っています。
ご紹介する3つの道具のうちでは、
一番有名かもしれません。

トレース台のメリット

トレース台のメリットは、

  • 作業工程が少ないので「楽」
  • 下書き段階でも活躍する
  • 1台あれば長く使い続けられる

というところです。

作業工程が少ないので「楽」

下書きの線がそのまま見えるので、
清書用の紙越しになぞれば
もう線画の出来上がりです。

簡単で、すぐできてしまうのです。

下書き段階でも活躍する

トレース台は、下書きを描く時にも活躍します。

本番の紙に書く前に、コピー用紙を使って
下書きをすることがありますよね。

その時、
一部を残して他の部分を描き直したい、
と思うことがよくあります。

消しゴムで消して描き直すのもいいですが、
「もし、失敗してしまったら…」
という不安もあります。

トレース台を使って描きなおせば、
失敗の心配なく、思い通りの修正ができるのです。

1台あれば長く使い続けられる

トレース台は、ランニングコストがかかりません

特に、最近はライトにLEDを使っているので、
蛍光灯のように付け替える必要もありません。

トレース台が1台あれば、
本当に長い間使い続けられます。

本体を買ってしまえば経済的ですね。

トレース台のデメリット

トレース台のデメリットは、

  • 他と比べると高価
  • 分厚い紙だと見えにくい
  • 光を見つめるので目が疲れる

というところです。

他と比べると高価

トレース台の価格はとても安くなりました。
それでも、1台あたり2,000〜10,000円位します。

チャコペーパーやトレーシングペーパーと
比べると高価な道具です。

 

「使い続けるかわからない」
といった状態では、
躊躇してしまうかもしれません。

また、画材屋や家電量販店など、
専門的なお店でないと売っていません。

分厚い紙だと見にくい

トレース台のライトはとても明るいので、
多少厚手の紙でも下書きの線は見えます

ただ、下書きの絵が小さかったり、
細かかったりすると、
ぼやけたり、潰れて見えることがあります

一発で綺麗な清書を仕上げたいときは
困りますね。

光を見つめるので目が疲れる

トレース台のライトは明るいです。

明るくないと、
下書きの線が見えなかったりするので、
これはいいことです。

ですが、
ずっと見つめて作業していると、
目の負担につながります

ドライアイの人や、目が疲れやすい人は、
こまめに休憩を挟んだり、
遠くを見たりして目を休ませることが大切です。

チャコペーパー

チャコペーパー

チャコペーパーは、特殊な紙の片面に
水色やピンクの色が付いている手芸用品です。

下書き、チャコペーパー、清書用の紙、
の順に重ねてなぞると、
下書きの線の形にチャコペーパーの色が
清書用の紙に移るのです。

チャコペーパーで転写した線を、
ペンや鉛筆で清書します。

チャコペーパーの色は水で濡らすと消えるので、
ペンや鉛筆の線画だけが残ります。

チャコペーパーのメリット

チャコペーパーのメリットは、

  • 分厚い紙でも綺麗に写る
  • 線を決めやすい
  • 光を見つめないので、目の負担が少ない

という点です。

分厚い紙でも綺麗に写る

トレース台は、清書用の紙の下に下書きを置きます。

一方、チャコペーパーを使うとき
下書きは一番上に重ねます。
そのため、紙の厚さに関係なくトレースできるのです。

 

また、紙を木製パネルなどに水張りしてしまうと
トレース台は使えません。

このような時でも、
チャコペーパーであれば
下書きを写すことができるのです。

線を決めやすい

チャコペーパーでトレースすると、
一番良い線を描くことができます

チャコペーパーでトレースするときは、
一度写したチャコペーパーの線を、
再度、鉛筆やペンでなぞる必要があります。

これはチャコペーパーの色が、
水で消えてしまうためです。

 

チャコペーパーの線がある状態で、
全体のバランスを見ながらペン入れするので
綺麗な線を決めやすいのです。

トレース台の場合は、
下書きの線が見えすぎたり、太すぎたりして、
出来上がった線画がイマイチだったりします。

光を見つめないので、目の負担が少ない

トレース台と違い、チャコペーパーを使うときは、
光を見つめることがありません。

そのため、目が疲れやすい人でも
安心して作業することができます

チャコペーパーのデメリット

次に、チャコペーパーのデメリットを見ていきましょう。

  • 作業工程が多い
  • 紙を水で濡らさないといけない
  • 近所のお店にないことがある

これらの3点ですね。

作業工程が多い

チャコペーパーを使うときは、
チャコペーパーを使ってトレースした後に、
もう一度線をなぞらないといけません。

一度で写せるトレース台と比べると、
作業工程が多いのです。

下書きの絵が複雑だったりすると、
2回描かないといけないこの方法は
結構面倒です。

紙を水で濡らさないといけない

チャコペーパーの線は、水で濡らすと消えます。
全く残りません。

いつ消えるかわかない線を
残しておくのは不安です。

そのため、鉛筆やペンで再度なぞるのです。
そして、チャコペーパーの線を消すために、
紙を水で濡らします

もし、水張りをしていない紙だと、
水で濡らすことで波打ってしまうかもしれません

チャコペーパーは、水張りをする作品向け
だと言えます。

近所のお店にないことがある

チャコペーパーは元は手芸用品です。

大きな手芸屋や画材屋に置いてありますが、
小規模のお店では売っていないこともあります

トレーシングペーパー

トレーシングペーパー

トレーシングペーパーは、
文字や絵を写す時に使う文具用品です。

半透明の薄い紙で、下書きの上に乗せると、
線が透けて見えます

 

線画を写すときは、
トレーシングペーパーの片面を鉛筆で塗りつぶし、
チャコペーパーと同じように使います。

清書の紙に写るのは鉛筆の線なので、
そのまま色を塗ったり、
ペン入れしてから消しゴムで消すこともできます。

水を使わないので、水張りの必要もありません。

トレーシングペーパーのメリット

トレーシングペーパーのメリットは、

  • 文房具屋に置いている
  • 分厚い紙でも綺麗に写る
  • 目の負担が少ない

です。

下の二つはチャコペーパーと被っているので、
ここでは省略しますね。

文房具屋に置いている

トレーシングペーパーは
文字や絵を写すだけでなく、
包み紙にしたり、ブックカバーにしたりと、
色々なことに使えます。

そのため、買う人が多いので、
文具コーナーで簡単に見つけることができます

値段もチャコペーパーと比べても安いです。
たくさん描きたい方にはおすすめですよ。

トレーシングペーパーのデメリット

トレーシングペーパーのデメリットは

  • 作業工程が多い
  • 汚れに気をつけないといけない
  • トレースした線が太い

という点です。

作業工程が多い

トレーシングペーパーで転写するときは、
トレーシングペーパーの片面を鉛筆で
黒く塗らないといけません。

それからチャコペーパーと同じ要領で写します。

チャコペーパーと比べて
やることが多いのです。

汚れに気をつけないといけない

トレーシングペーパーで転写する方法は
いくつかありますが、
片面を黒く塗りつぶす方法が一番簡単です。

この方法だとトレースしている間に、
塗りつぶした鉛筆の色が
紙に付いてしまうことがあります

気をつけて作業しないといけないのです。

トレースした線が太い

トレーシングペーパーで転写した線は
太くなりがちです。

細い線がいいときは、
トレース台やチャコペーパーを使ったり、
ペン入れする必要があります。

カーボン紙を使わない理由

カーボン紙

チャコペーパーと同じような道具に、
カーボン紙があります。

宅配の伝票って、宛先を書く紙の裏が
黒くなっていますよね。
あれがカーボン紙です。

カーボン紙の下に白い紙を敷いて書くと、
カーボン紙に書いた文字が下に写ります。

 

カーボン紙の特徴は

「くっきり写ること」
「消えないこと」

です。

あとで消すためのチャコペーパーと違い、
カーボン紙は消えてはいけないので、
太い線ではっきりトレースされます。

 

絵を描くときは、
線が太いこと、濃くて消えないこと
が難点になります。

描き手が、線の太さや濃さを調整できないと、
思ったような作品にはならないからです。

おわりに

今回は、

  • トレース台(トレーサー)
  • チャコペーパー
  • トレーシングペーパー

を比べてみました。

どれも向き不向きがあるので、
「これが一番いい!」
とは言えません。

わたしは、描く絵の種類や雰囲気で
使い分けています。

カーボン紙はおすすめできない、
と書きましたが、
実は画材によって上手く使えたりもします。

また別の機会にご紹介しますね。

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